奈良の旅館大正楼

中宮寺

中宮寺の国宝半跏思惟像を拝観

中宮寺の半跏思惟像。

世界三大微笑像のひとつに数えられる飛鳥美術の最高傑作です。
国宝に指定されている半跏思惟像は、寺伝によれば如意輪観音に分類されます。しかしながら、美術史的観点からは弥勒菩薩とされており、 弥勒菩薩半跏像とも呼ばれています~中宮寺菩薩半跏像の微笑!最古の尼寺

中宮寺半跏思惟像 弥勒菩薩半跏像 中宮寺本堂

ご本尊の半跏思惟像が納められている本堂の前には池が広がります。春には美しい山吹の花が咲き、美しい仏像との調和を感じさせます。

仏像と天寿国曼荼羅繍帳に見入る

中宮寺半跏思惟像は弥勒菩薩様

半跏思惟像の口元にかすかに浮かぶ微笑は、アルカイックスマイルと呼ばれ、飛鳥時代の彫刻に見られる特徴です。日本最古の寺院である飛鳥寺の飛鳥大仏にも、 アルカイックスマイルが見られます。

どのようにして人々を救おうか?
色々と思案を巡らしていらっしゃるご様子が伺えます。弥勒菩薩とはお釈迦様の死後、56億7千万年後に現われて、お釈迦様の救いからもれた人々を救い出すと 伝えられる有り難いお方です。菩薩ですから、如来のような仏にはまだなっておられません。一般民衆を差し置いて、自分だけ如来なるわけにはいかないと決意なさっている 菩薩様。庶民の目線に近い、身近な存在の仏像さまと言えるのではないでしょうか。

中宮寺門跡 夢殿 法隆寺東院伽藍

中宮寺門跡と法隆寺の東院伽藍にある夢殿。

聖徳太子の死後を描いた天寿国曼荼羅繍帳

中宮寺は、聖徳太子が母のために建立した御所跡に建つお寺です。尼寺であった中宮寺には、境内全体に女性的なイメージが漂っています。

半跏思惟像の左手前には、天寿国曼荼羅繍帳が置かれています。 聖徳太子の死を悲しんだ妻の橘大郎女が、女官たちに命じて作らせた刺繍の施された帳です。 聖徳太子が死後の生活を送っているであろう、天寿国という理想浄土の様子が描かれています。